●フェンダーフレアーの加工
 
 だいぶ形にはなってきましたが、ここでフェンダーフレアーの加工に入りたいと思います。簡単にL字のステーなどで留めてしまっても良いといえば良いのですが・・・それでは気が済みそうもありません。切り落としたプレスラインの位置まで移動させる訳ですが、フェンダーアーチのラインが無いというのは少々デザイン的に寂しいものがありますので、FRPのフェンダーにフランジを立てて固定する事にしました。このフランジがフェンダーアーチのプレスラインの役割を果たします。


 FRPはボディ補修で使用することはありましたが、このような使い方は初体験です。色々と工法を考えた結果、何度か失敗しながら画像の状態です。ひとまずアクリル板を型にしてガラスマットを2プライ積層し、足がかりを作りました。離型剤には固形ワックス・・・・不安でしたが何とか成功。

 
 フランジを立てた段階で強度をテストしてOKでしたので、大まかにカットします。初めはゲジゲジで「こんなん、ちゃんとできるの?」と思いましたが、カットすると中々良い感じです。このフェンダーは、まだ父親が乗っていた頃に、最初に買った新車のSJ30につけていた6インチ幅のラグナと30×9.5Rのタイヤを流用した時に購入したものですから、随分と古いものです。それだけに歪みやクラックが多く、全て修正しなければなりません。

 
 フランジを立てるのは簡単ですが、フェンダーとの辻褄を合わせるのには意外なほど苦労させられます。車体に装着するとこんな具合です。ボディにピッタリ沿ってくれて一安心。エイトが「はやくつけてくれ〜〜〜〜」と、こっちを見てます。


 が、まだまだ取り付けへの道は遠い・・・・・・サフを入れて細かい修正です。フレアの位置が変わるので、細部を変更してやらねば「取ってつけたような違和感」が残ります。後ろは少し跳ね上げるように、前はサイドシルの盛り上がりにめり込むように造形しました。

 
 助手席サイドは良いのですが、問題は給油口のある運転席サイド。給油口のくぼみにフェンダーが被るだけでなく、位置変更によって辻褄が全く合わなくなり大きな隙間が開いてしまいます。方法は解っているしイメージもわくのですが、もう樹脂が残っていないし、買うお金も無いのでゴム板かアルミ板をリベットで固定して誤魔化そうかと思いました。
 しかし・・・・そんな事をしていてはいけません!ので、ゴミ箱を漁りました・・・・・・・不燃ゴミの中に埋もれていた樹脂の缶を探して、中に残っている少量の樹脂をこそぎ取りました。幸い、ガラスマットと硬化剤は残っていますので「最後の勝負や・・・」とつぶやきつつ、実車からイッパツ型取りです。隙間には何も無いので、テープで大体のカタチを造りました。2プライ積層。

 
 ファイバーパテで表裏から補強を施し、ポリパテを入れて整形します。ボディに取り付けては削りを数十回繰り返してフィットしたのが右画像。このようになるのです。誤魔化してしまっても良かったかもしれませんが、2日多くかければこんなに違うのですから・・・・・・。これで給油所のスタッフに見られても安心です(?)。

 
 細かい修正を重ねて塗装しました。補修中の画像は、PCの故障により消滅しました・・・・・・・。なのでいきなり装着するとこんな感じになります。中々違和感なく収まったと思いますが、素人丸出しの仕上がりです・・・・。

 
 全体はこんな具合ですね。フロントは加工の必要はないので修正のみですが、見落としたゲルコートのクラックが出ていて恥ずかしい・・・・・・。